勉強会は、橋本先生による講義から始まりました。
テーマは、経済教育の授業における「問い」についてです。
「問い」の分類は様々にあると思いますが、例えば「理解を助ける問い」「理解を深める問い」「価値案段につながる問い」という分け方ができます。
橋本先生による講義では、新型コロナウィルス感染症が与えた物価への影響や、大相撲の八百長、日本の賃金上昇などの具体的な事例をもとに「問い」の分類についての考察が深められていきます。
そしえ、よい「問い」とは「具体性×意外性×納得性」ではないか、とのご意見が紹介されて、講義パートの締めくくりとなります。
WS後半のプログラムは、参加者との質疑応答、感想共有です。
オンライン企画のため、埼玉県、東京都、神奈川県、長野県、愛知県、と様々な場所から参加者が集っています。
「政治」と「法」が切り離せないように、「経済」も「政治」と切り離せません。
ニュースで報道されている現実の事象を経済的に見る(理解を深める)ことで、社会について深く学び、今後の政治参加に影響を与えることになります。
「多くの主権者に社会について学んでほしい」
その願いをもった人たちが集う企画になりました。
■基本情報■
- 実施日時:2023年6月3日(土) 16時〜
- 開催形態:オンライン
- 講師:橋本想吾先生(慶應義塾高等学校 教諭)
- テーマ及び講師からの趣旨説明:
「経済分野の学習を面白くする「問い」と教材」
新科目「公共」の経済分野は、教科書レベルの知識を理解するだけでなく、それらを思考のツールとして活用する授業展開が想定されています。通常授業の中で「主体的に考える」要素を無理なく取り入れるには、学習内容への興味関心を引き出す「興味開発」の視点と、思考力・判断力・表現力を鍛える「能力開発」の視点から問いを立て、授業をデザインする必要があります。そこで今回のワークショップでは、教育図書「公共」で経済分野の執筆に参画した経験を交えながら、経済分野の学習を面白く、興味深いものにするための問いや教材を例示し、後半は「公共」の授業づくりに関する実践的なアイデアを参加者の皆さんと共有できればと思います。 - 協力:早稲田マニフェスト研究所